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石畑Ⅰ岩陰(いしはたいちいわかげ)遺跡

平成29年6月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町川原畑地内
調査期間
平成29年4月1日~平成29年12月31日
調査原因
八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
縄文・平安・近世
遺跡の内容
石畑Ⅰ岩陰はJR川原湯駅の北東約2㎞にあり、景勝吾妻渓谷に隣接する遺跡です。吾妻川の川幅が特に狭くなり、左岸の岩山がせり出した所にあります。遺跡は、この岩山の下のいわゆる岩陰の部分と旧吾妻線の軌道部分、八ッ場ダム建設工事用道路(旧国道145号線)や工事用車両の駐車場となっている部分からなっています(写真1)。
現在調査を進めているのは工事用車両駐車場の部分で、標高はおおよそ505m。河床とは15mほどの高低差があります。
6月の調査では、岩々に囲まれたわずかな緩斜面の土地に、天明三年(1873)の浅間山噴火で埋没した畑が発見されました(写真2・3)。その下層の調査では、土師器や縄文土器、石鏃などの遺物も検出されています(写真4)。
連絡先
石畑Ⅰ岩陰調査事務所 070-2815-3900
写真1 石畑Ⅰ岩陰(右下)と石畑遺跡や展望台「やんば見放台」(東から)
写真2 6月の調査区全景(上が北)
写真3 天明三年の浅間山の噴火で埋もれた畑(北東から)
写真4 出土した石鏃