群馬の遺跡・出土品整理遺跡の最新情報
今月のトピック遺跡紹介平成21年11月
上江田西田(かみえだにしだ)遺跡【石田川河川改修関連】
縄文時代後期(約4,000年前)のミニチュア土製品
上江田西田遺跡は、太田市新田上江田町(旧新田郡新田町上江田)にあります。現在は水田が広がる景観ですが、発掘調査をしてみると水田の下には微高地があり、縄文時代後期前葉の集落があることがわかりました。
多数の土器や石器などが出土しましたが、そのなかに石棒(せきぼう)状土製品と石錘(せきすい)状土製品という珍しい遺物がありました。石棒状土製品は長さ5.8㎝、最大径1.4㎝で中央がやや太くなる形をしています。上下端と中央に沈線をめぐらせており、両頭の石棒を模しているように見えます。また石錘状土製品は、長さ3.1㎝、幅1.5㎝、厚さ1.2㎝で、十文字に沈線をめぐらせていることから、糸をかける切り込みを表現したものと思われます。
石棒は男性器をかたどった子孫繁栄を願う呪術具であり、石錘は魚捕りの網につけるおもりと考えられています。本来なら石製の道具ですが、いずれも粘土で作られおり、しかもサイズの小さいミニチュア製品です。当然のことながら、本来とは異なった使用法が推定されますが、何かしらのお祭りの道具として使われたのでしょうか、それとも何かほかの意図があったのでしょうか。

写真1 遺物包含層の調査状況

写真2 石棒状と石錘状のミニチュア土製品
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