歴史を紐解く

群馬の遺跡・出土品発掘遺跡の最新情報

金井東裏(かないひがしうら)遺跡 金井下新田(かないしもしんでん)遺跡 平成26年4月調査
調査場所

渋川市金井地内

調査期間

平成26年4月1日~平成26年8月31日

調査原因

(国)353号金井バイパス(上信自動車道)道路改築事業

委託者

渋川土木事務所

主な時代

縄文・弥生・古墳・中近世

遺跡の内容


金井下新田遺跡は、金井東裏遺跡の南に位置しています。4月から開始した3区の調査で、5世紀代と考えられる住居を5軒確認しました。5軒とも上層にHr-FAが堆積しているので、Hr-FAが降下した時にはすでに埋没し、わずかな窪みとなっていたことがわかりました。写真6は、良好に残っていた住居の一つです。3区の東側から径2~3m、深さ2mほどの、不整円形の穴が検出されました。この穴は火砕流で埋まっており(写真1)、穴の周りからは焼土が数か所確認されました。この焼土の部分からは、提げ砥石(写真5)や、土器、管玉、滑石製模造品などのほか、150点を超える臼玉(写真4)が出土しました。穴の中の火砕流の堆積状況などを検討した結果、穴の正体は大木が火砕流で引き抜かれた跡であると判断しました。周囲の焼土や玉類は、火砕流に被災する以前に、大木の周りで行われていた祭祀の跡と考えられます。この祭祀の跡は、Hr-FA下の黒色土中の10㎝ほど下層までも確認できるので、5世紀後半の長期間にわたって祭祀行為が継続していた場所であることがわかります。きっと古墳時代には神聖な場所であったのでしょう。
金井東裏遺跡の調査は、当面は7区の一部が対象となっていますが、保存予定の4区・9区の山砂による保護作業に合わせて、5月に行う予定です。

問い合わせ 
連絡先/金井下新田遺跡調査事務所  電話 090-2654-3313


写真1  火砕流で引き抜かれた大木の跡 

写真1:火砕流で引き抜かれた大木の跡 

写真2 祭祀跡から出土した須恵器

写真2:祭祀跡から出土した須恵器

写真3  祭祀跡から出土した土器と臼玉 

写真3:祭祀跡から出土した土器と臼玉 

写真4 祭祀跡の近接

写真4:祭祀跡の近接

写真5  祭祀跡から出土した提げ砥石 

写真5:祭祀跡から出土した提げ砥石 

写真6 祭祀跡近くから検出された小型の住居

写真6:祭祀跡近くから検出された小型の住居

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