前橋市上細井町・富士見町
平成21年7月1日~平成22年1月31日
奈良・平安時代
12月は古代集落が立地する台地中央部について、平安時代の竪穴住居群と奈良時代から平安時代にかけて使用された溜井(ためい)や、調査区を横断する奈良時代の道路遺構の北半部の調査を行いました。今回、溜井の調査でその上部に平安時代の石組み井戸、下部に奈良時代の井戸が発見されたので紹介します。
奈良・平安時代の2時期の井戸は東西幅7mの平面形がとっくりに似た形に掘込まれた窪地の中央部に設置されていました。下部の奈良時代の井戸は直径が80㎝、深さは窪地の底面の底面の縁から底まで1.05mで、渇水期の12月でも湧水は井戸の上部まで上がっています。井戸の南方向は窪地の幅が狭まり、湧き水の導水路となっています。
平安時代の石組み井戸は奈良時代の井戸から上に70cm高く、やや北にずれた位置に設置されています。石組みの南側には湧水が溜まる浅い窪地があり、その底部には井戸からの流水に伴う砂が厚く堆積していました。
溜井は集落が立地する台地中央部の狭い沢の縁辺に作られており、奈良時代から平安時代にかけて、この沢地で営まれた狭小な水田に溜井からの灌漑水(かんがいすい)を供給していたと思われます。
遺跡調査事務所 027-288-3727

