前橋市上細井町・富士見町
平成21年7月1日~平成22年3月31日
奈良・平安・江戸時代
11月は古代集落の調査とともに、遺跡の東部の谷地で水田遺構の確認調査を行いました。
これまでの調査では、古代の竪穴住居等の集落関連遺構の他に溜井や灌漑用水路を確認していますが、集落の隣接地に予想される水田遺構はまだ確認できていません。今回の谷地の調査では古代水田の発見を期待しながら、谷地に直交するトレンチを3カ所に設定し、部分拡張と併せて調査を進めました。
その結果、現水田の下に厚い造成土に埋もれた3枚の水田面と、これに伴う畦区画や用水路を良好な状態で検出しました。これらの水田の時期は、出土陶磁器類から江戸後期と考えられます。しかし、その下層は河川堆積による砂礫層で、期待した古代水田は確認できませんでした。検出した水田は、1枚目の水田が厚さ約80㎝のローム質の造成土で埋め立てられ、その下に2枚の水田が同様の造成土で埋まっていました。最下層の水田は地表下1.5mの深さになります。
この大規模な埋め立ての目的は何か、要した土量、労力はどれ程であったのか、またどのような組織で行われたのか、そうした問題に関心が引かれます。工事の目的は、盛り土後の水田面積に拡張がみられることから、作付け面積を広げるためであったと思われます。当時の農民のたくましさと労苦が窺われます。
遺跡調査事務所 027-288-3727

