注口土器(ちゅうこうどき) |
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| 大量の石を配した配石(はいせき)遺構と呼ばれる多数の墓が発掘され、そのうちの一つから出土した。人間の頭大の石を敷きつめた墓に添えられていた。注ぎ口がついていることから注口土器と呼ばれている。 表面が黒く艶やかな光沢をもつ優美な土器である。これは焼成前に表面をなめらかな小石などでていねいに磨き上げ、焼成中には煤(すす)を吸着させる方法で黒く焼き上げたものである。きめの細かい精選された粘土を使っているため、薄手の硬い焼き上がりになっている。この技法は後期の特徴である。 縄文人たちは土器づくりの際に規範を重視する。そのため、同じ形や同じ文様をつくりあげることに心配りをしていることがわかっている。安定した集団生活を求めた結果であろう。この二つの土器はそのことをよく表している。肩から胴にかけての文様もよく似ているが、小さい方は面積が狭いために、大きい方に施された文様の一部が省略されている。県指定有形文化財。後期、加曽利(かそり)B式土器。 |
深鉢注口土器(ふかばちちゅうこうどき) |
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| 中型の深鉢土器に注ぎ口がついている。土器の形にくらべて底が小さいために全体が不安定である。口縁(こうえん)に三カ所の穴があいており、つり下げたものかもしれない。 口縁に六個の瘤(こぶ)のような突起がついていて、胴の文様を施すための基準になっている。文様の構成は粘土ひもによってモチーフされており、そのうえに刻み目を付けることによって強調している。 ふつう、注口土器は土瓶形のものが多いが、深鉢についたものもしばしば出土する。この場合、注ぎ口から液体を送り出すことのできないものもあり、必ずしも機能的なものとは限らないこともある。注ぎ口にはしばしば男性器を思わせるものがある。土器が貯蔵や食料加工の道具として生産的な女性を象徴しているとすると、これに男性を象徴した男性原理を付加させたとの見解も傾聴に値するものである。 後期、安行(あんぎょう)T式土器。(桐生市教育委員会) |
異形土器(いけいどき) |
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| 脚台の上に算盤(そろばん)形の胴を乗せて、さらに大きな口縁(こうえん)をつけているために、上下対象の形になっている。脚台には三個の小さな穴があけられており、胴には2個の窓のような大きな穴があいている。それぞれの接合部と胴の屈曲部には列点が施されて重厚感を増している。胴にあけられた穴は細い線で区画され、そのなかにうっすらと縄文が施されている。 この土器は胴に穴があるために貯蔵器ではない。用途が不明なために一般的に「異形土器」と称されるが、この時期にはほかに香炉形をした土器の出土もあることから同種の機能を備えたものであろう。 後期になると土器の使用法が多様化し、さまざまな形の土器がつくられる。貯蔵や食料の煮炊き以外の、お祭り用の道具なども盛んにつくられたのだろう。後期、加曽利(かそり)B式土器。(桐生市教育委員会) |
みみずく形土偶(みみずくがたどぐう) |
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| 顔がミミズクに似ているということから、呼ばれていたニックネームがそのまま名称になってしまった。土偶の中でもこれは写実的な造形をしている。二つにわかれて大きく後方に広がる髪形と額のところにみられる結髪(けっぱつ)は、縄文人が豊かなヘアスタイルをもっていたことを物語っているものであろう。 縄文時代にはしばしば漆塗りの櫛(くし)が出土することがあることから、額の造形は櫛を表現したものかもしれない。千網谷戸(ちあみがいと)遺跡では骨角製のヘアピンも出土している。両方の耳には円形の大きな耳飾りをしており、正装した女性を思わせる。 土偶は妊娠した女性像を造形したものであるが、この土偶には目立った女性性徴は表現されていない。しかし、腹部にある高まりから、やはり妊娠中の女性であることがかろうじて分かる。 両手と右足は欠損していたが、復元されて全体像が分かる珍しい例である。晩期、安行(あんぎょう)IIIa式土器併行期。 |