谷津遺跡(やついせき)

  高崎市浜川町字谷津にあり、井野川右岸に面している。標高は129メートルほどで、井野川を挟んで東300メートルには保渡田古墳群の井出二子山古墳がある。1987年に土地改良事業に伴って高崎市教委が発掘調査した。道場遺跡群に含まれる。調査の結果、Hr-FAに直接埋没し、さらに0.4メートルから1.5メートルの厚さで軽石流堆積物層に覆われた2基の古墳が接するように見つかった。1号墳は直径6.9メートルの円墳の北側に、前端幅5.3メートル、長さ3.7メートルの造出がつく。2号墳は部分調査であるため墳形は確定できないが、直径18メートルほどの円形である。ともに河原石による葺石をもち、円筒埴輪を立て並べている。形象埴輪は見られない。埋葬施設は、2号墳は調査区域外で不明だが、1号墳は円丘部の中央に竪穴系の施設の痕跡があった。また、1号墳では円丘部周堀東側で盛り土された高まりがみつかり、土師器高坏、坩、透かし孔をもつ小型壷が出土し、2号墳では1号墳との間の周堀で土師器小型壷、坏が出土しており、それぞれの古墳に対する祭祀行為がなされていたものとみられる。出土遺物は高崎市教委に保管されている。〈田村孝〉

[文献]
◇『道場遺跡群』 高崎市教委 1989

戻る