| 向山古墳(むこうやまこふん) |
| 新田郡薮塚本町薮塚字滝之入にある。八王子丘陵の西南に延びる支脈の末端に位置する。付近は通称諏訪山古墳群といわれ、『上毛古墳綜覧』では23基の古墳が記載されているが、戦後破壊されてしまった。本古墳も封土はなく、天井部が露出していた。1983年に宅地化に伴って薮塚本町教委が発掘調査した。墳丘は、直径11.4メートルの山寄せの円墳である。埋葬施設は自然石乱石積袖無型横穴式石室で、玄室奥壁幅183センチメートル、東壁長435センチメートル、西壁長426センチメートル、中央長428センチメートル、框石幅170センチメートル、羨道長360センチメートル。羨道入口幅は分からない。破壊されているわりに副葬品が多く出土した。須恵質長頚壷(石室東北隅)、直刀2(東壁中央)、鞘元金具3、刀子4、鍔2、鉄鏃4、鎗1、金銅製耳環5、小玉8、馬具の轡2、留め金具3、金箔片1であった。このほかに鉄鏃の柄や釘と思われるものも出土した。本古墳の築造年代はHr-FP降下以後で7世紀中葉までと考える。出土遺物は藪塚本町教委に保管されている。〈半田勝巳〉 |
| [文献] ◇『向山古墳』 薮塚本町教委 1983 |