| 富士井戸I・II遺跡(ふじいどI・IIいせき) |
| 藤岡市東平井にある。西毛変電所の南と北に位置している。変電所の南側を富士井戸I遺跡とし、北側を富士井戸II遺跡とした。両遺跡間の距離は150メートルほどしかなく同一遺跡とも考えられるが、4メートルから5メートルほどの標高差があり、地形に変化があった可能性があるため別遺跡とした。
富士井戸I遺跡では縄文時代中期から後期の竪穴住居1、立石を伴う配石遺構1、埋設土器、土坑、古墳時代後期の竪穴住居1が調査された。また、古墳時代中期の壷や甕を5個体埋設した遺構も見つかった。奈良時代の竪穴住居は4棟見つかり、平安時代では竪穴住居1と掘立柱建物1および多数のピットが見つかった。ほかには中世の井戸1と土坑墓2があり、墓からは人骨、古銭が出土した。 富士井戸II遺跡は、1990年と1993年に調査が行われ、古墳時代後期の竪穴住居20、奈良時代と平安時代の竪穴住居がそれぞれ5棟見つかった。すべて土地改良事業に伴う道・水路部分の調査のため、実際の住居の数は倍以上になると推定される。縄文時代の土坑も1基調査されており、富士井戸I遺跡の配石遺構などと併せて考えると、この付近に縄文時代の大規模な遺跡が想定される。西方約400メートルから500メートルに東平井古墳群の川破支群が位置しており、集落と古墳群を考察する上で重要な遺跡と考えられる。出土遺物は藤岡市教委に保管されている。〈古郡正志〉 |
| [文献] ◇『藤岡平地区遺跡群』 藤岡市教委 1994 |