福島稲荷木遺跡(ふくしまいなりぎいせき)

  佐波郡玉村町福島にあり、前橋台地南端部の微高地上に立地している。1991年から1992年にかけて、文化センター建設に伴って玉村町教委が発掘調査した。古墳時代の竪穴住居5、掘立柱建物2、土坑6、奈良・平安時代(8世紀から9世紀)の竪穴住居20、土坑45、溝21、井戸4、水田1、中世の館が見つかっている。館はその存在が全く知られていなかったもので、内部施設は不明で、1辺55メートルほどのほぼ方形の内堀、外堀のみが残されていた。この堀の内側で、古墳時代から平安時代に属する遺構の大半が見つかっている。このことから、微高地と低湿地が複雑に入り組む当地周辺が、狭いながらも居住地に適していたと推測された。またAs-Bで覆われた水田では、不明瞭ながらも畦が見つかっている。本遺跡でも、玉村町周辺のほかの遺跡同様、水田と微高地の境に溝が見つかっている。出土遺物は玉村町教委に保管されている。〈平田貴正〉

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