吹屋瓜田遺跡(ふきやうりたいせき)

  北群馬郡子持村吹屋字瓜田ほかにあり、吾妻川左岸の河岸段丘上に立地する。1995年と1996年に鯉沢川の河川改修に伴って県埋文事業団が発掘調査した。Hr-FAおよびHr-FPで埋没している小区画水田が、大変良好な状態で見つかった。Hr-FA下では、小畦による小区画水田のほかに、大畦や水路、土手状遺構がみられる。土手状遺構は、水田開発時あるいは耕作時における不要な土や礫を集めたものと考えられる。また、Hr-FA直下の良好な小畦とは異なる畦状の痕跡を確認しており、Hr-FA降下の前年の小区画水田と想定され、小畦の造り替えが明らかにされている。なお、小区画の平均面積はHr-FA下5.66平方メートル、Hr-FP下3.74平方メートルである。また、Hr-FP下では、地形の傾斜に沿うような小畦(縦畦)とそれに直交するような小畦(横畦)が造られている区画、縦畦、横畦ともに造られており、水田面は凹凸が著しいアラオコシ段階の区画、畦は滑らかでクロヌリ段階の区画、縦畦のみが造られている区画、前年の畦が残っている区画など、Hr-FP降下の年の農作業の進行状況の違いが確認できる。水田の取配水は、水路が見つかっており、各小区画についても、おもに横畦の中央付近に水口が確認できることから、これを利用したものと考えられる。出土遺物は県埋文センターに保管されている。〈遠藤俊爾〉

[文献]
◇『吹屋瓜田遺跡』 県埋文事業団 1996

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