| 樋越遺跡(ひごしいせき) |
| 前橋市元総社町にある。1985年に民間開発に伴って480平方メートルを前橋市埋文調査団が発掘調査した。JR上越線新前橋駅の北約450メートルにあり、標高約111メートルである。榛名山に源を発する牛池川、染谷川によって開析された前橋台地内の低地に属し、東に傾斜している。調査によって奈良時代から近世にわたる遺構や遺物が見つかった。奈良・平安時代の遺構として土坑が5基調査された。このうち3号土坑と呼んだものから螺旋状暗文のある土師器杯が出土した。次に中世から近世にかけて使用された1号溝は、旧水田の粘土層から下に切り込まれ、溝内には砂泥が堆積していた。東側は調査区外のため溝の幅は不明であるが、約2メートルほどと思われる。遺物が古代から近代に及んでいたため、使用年代を限定できなかった。なお、溝底に打ち込まれた木杭、竹杭が31本見つかった。出土遺物は前橋市教委に保管されている。〈本山卓〉 |
| [文献] ◇『樋越遺跡』 前橋市埋文調査団 1986 |