| 羽場遺跡(はばいせき) |
| 勢多郡北橘村八崎字羽場にあり、赤城山西南麓の台地上で標高は270メートルほどである。1983年に関越自動車道建設に伴って北橘村教委が発掘調査した。調査範囲は9600平方メートルで奈良時代の竪穴住居6と小鍛冶遺構1が見つかった。小鍛冶遺構は1辺3.7メートルの隅丸方形の平面形で4基の炉がある。炉を築く前に作業面となる部分を掘り下げてから、Hr-FPの軽石を混ぜた土で埋め、防湿を目的とした地業をしているのが特徴である。炉が4基あること、防湿地業を入念に行っていることから、かなりの経験を積んだ人々が構築し、長期間の操業を意図しているように見られる。竪穴住居にも鍛冶関連の遺物があること、一般的な集落より鉄製品の出土量が多いことから、鍛冶工人の集落である可能性が指摘できる。県内でも古い方の製鉄関連遺跡である。一般集落の縁辺部か、やや離れた位置に職業集団の集落として造られたものであろう。出土遺物は北橘村教委に保管されている。〈長谷川福次〉 |
| [文献] ◇『分郷八崎遺跡』 北橘村教委 1986 |