西浦遺跡(にしうらいせき)

  渋川市石原字西浦にあり、榛名山の東麓裾野の丘陵に立地する。1985年に土地改良事業に伴って渋川市教委が発掘調査した。遺構は竪穴住居63、土坑186、井戸4、溝13などである。これらのほとんどが平安時代のものであるが、縄文時代前期の土器や石器も出土した。調査地中央は遺構の密度が濃い。竪穴住居の総数は確認数の数倍にのぼり大きな集落を形成していることが推測される。南東地区には近世遺構が集中しており、建物、井戸、暗渠などが確認されている。この地は16世紀に大島氏が地侍として居住しており、調査地は大島五郎右衛門家の関連屋敷と考えられている。これらの遺構は、遺物の年代から17世紀から18世紀に使用されていたものと考えられる。出土遺物は陶磁器(すり鉢、鉢、皿、小瓶、水甕)で、生産地は瀬戸美濃系、備前、常滑などである。出土遺物は渋川市教委に保管されている。〈大塚昌彦〉

[文献]
◇『西浦遺跡』 渋川市教委 1986
◇大島史郎『近世農村の研究』 渋川郷土史研究会 1981

戻る