西今井II遺跡(にしいまいIIいせき)

  新田郡新田町下田中にあり、自然堤防状の微高地上に立地している。1990年に工業団地造成に伴って新田西部第2工業団地遺跡発掘調査団が発掘調査した。西今井遺跡の東に隣接し、これと一続きとなる遺跡である。9世紀から11世紀にかけての竪穴住居46棟などが調査された。2点の人面墨書土器が出土している。いずれもいわゆる「コ」の字形口縁の土師器甕に墨書されている。1点は胴部の2面に人面が描かれる。つり上がった目、むき出した歯が特徴的で怒りの表情を表している。もう1点も胴部に2面の人面が見られるが、破片のため明瞭ではない。これらは現位置をとどめていないが、河川の氾濫地帯での出土であることから、ほかの人面墨書と同様に水辺での祭祀に使用されたと推定される。出土遺物は新田町教委に保管されている。〈小宮俊久〉

[文献]
◇『西今井II遺跡・諏訪下遺跡・川久保遺跡』 新田町教委 1991
◇小宮俊久「西今井II遺跡の人面墨書土器」『東国史論』8 1993

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