南蛇井古墳群(なんじゃいこふんぐん)

  富岡市南蛇井にある。鏑川の縁辺部に立地し、30基ほどの古墳からなる後期の群集墳である。このうち吉田2号古墳を、1980年に国道254号拡幅工事に伴って富岡市教委が発掘調査した。墳丘は直径22メートル以上の2段築成の円墳で、埋葬施設は前庭部のある横穴式石室であった。玄室部が幅2メートル、長さ4.8メートル、高さ2.2メートルと大型で、羨道部は幅1メートル、長さ3メートルの規模である。出土遺物は、玄室内から須恵器横瓶、鉄鏃、耳環、瑪瑙製勾玉、琥珀玉、ガラス玉などがあり、前庭部からは須恵器平瓶、坏蓋、長頚壷、土師器坏、鉄鏃、埴輪などがあった。6世紀末ごろの築造とみられる。吉田6号古墳は1982年に富岡市教委が発掘調査したが、すでに石室の一部しか残されておらず、わずかに耳環が出土したのみであった。7世紀前半ごろの築造と考えられる。出土遺物は富岡市教委に保管されている。〈井上太〉

[文献]
◇『富岡市史』原始・古代・中世編 1987

戻る