| 長野原久々戸遺跡(ながのはらくくどいせき) |
| 吾妻郡長野原町長野原字久々戸にある。比高30メートルに及ぶ吾妻川の右岸に位置する。遺跡の南側には急峻な山影がせまり、北面傾斜となっている。標高は約580メートルから600メートルある。1995年から八ツ場ダム建設に関連する県道および工事用進入路の工事に伴って県埋文事業団が発掘調査を継続している。1998年現在の調査面積は1万平方メートルを超えている。天明3(1783)年の浅間山の噴火に伴う泥流に覆われた畑跡が見つかった。厚さ2メートルを超える泥流堆積物下からは、不要な石を片づけた石の山であるヤックラや、作業小屋と考えられる掘立柱建物などの遺構が見つかった。遺物は、古銭や煙管類のほか、畑面から出土した慶長一分判金が特筆される。本遺跡では、降下したAs-Aの軽石が2メートルほど堆積しており、史料と農事暦の対比から、軽石降下の日時と天明3年の畑耕作の営みが検証されている。出土遺物は県埋文センターに保管されている。〈関俊明〉 |
| [文献] ◇『長野原久々戸遺跡』 県埋文事業団 1998 |