| 長根遺跡群(ながねいせきぐん) |
| 多野郡吉井町長根、神保、高にある。鏑川に南から流れ込む大沢川の左岸から天引川右岸にかけての約150haの範囲を占める。折茂遺跡、折茂東遺跡、西場脇遺跡、東場脇遺跡、長根宿遺跡、神保植松遺跡、神保富士塚遺跡、長根羽田倉遺跡、神保古墳群、安坪古墳群などがこの遺跡群に含まれる。1986年から1989年に上信越自動車道の建設に伴って県埋文事業団が神保植松遺跡、神保富士塚遺跡、長根羽田倉遺跡、長根安坪遺跡を発掘調査した。また、1986年に折茂東遺跡の一部を発掘調査した。1992年からは吉井町教委が土地改良事業に伴う発掘調査を継続中である。旧石器時代から中世、近世にかけての遺構、遺物が見つかっている。古墳時代から平安時代の集落が主体であるが、縄文時代前期から後期の竪穴住居、弥生時代中期から後期の竪穴住居や周溝墓も見つかっている。古墳時代には滑石工房があり、中世、近世には城館が造られている。各遺跡からは、縄文時代の深鉢、浅鉢、石器、弥生時代の片口土器、甕など、古墳時代の土師器坏、高坏、器台、甕、甑、奈良・平安時代の須恵器坏、高坏、碗、羽釜、長頚壷、短頚壷、灰釉陶器、紡錘車、鉄製鍬などが出土している。須恵器の坏や碗には墨書による「天」「咋」などの文字があり、紡錘車には線刻による文字が書かれている。上信越自動車道関連の発掘調査で出土した遺物は県埋文事業団に、土地改良事業に伴う発掘調査で出土した遺物は吉井町教委に保管されている。〈矢島浩〉 |
| [文献] ◇『神保富士塚遺跡』 1993 ◇『神保植松遺跡』 1997 ◇『長根羽田倉遺跡』 1997 ◇『長根安坪遺跡』 1997県埋文事業団 ◇『長根遺跡群』III 吉井町教委 1995 |