仲中世墓(なかちゅうせいぼ)

  新田郡笠懸町阿左美字仲にある。阿左美沼の南側、阿左美旧沼を水源とする小河川によって開かれた沖積地の水田に立地する。1981年に当時の笠懸村誌編纂室が発掘調査した。長径5.8メートル、短径4.2メートル、高さ0.8メートルの塚で、塚の上には凝灰岩製の五輪塔が1基据え置かれ、あたかも古墳のような姿であった。塚の表面には土盛りがしてあるが、内部は河原石を中心として、凝灰岩や安山岩製の五輪塔、宝塔などの石造物の部品が積み上げられた積石塚状で、蔵骨器なども出土した。意識的な配列はなく、無造作に集められて積み上げられたものとみられた。この石塚付近の江戸時代の地図には、久宝院領と書かれた地域があり、古い墓地があった可能性が高い。新田開発の際に墓地が壊され、供養のために墓石や石像物が1カ所に集められ、祭られたものと推定されている。出土遺物は笠懸町教委に保管されている。〈若月省吾〉

[文献]
◇『笠懸村誌』別巻1 1983

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