中尾遺跡(なかおいせき)

  高崎市中尾町にあり、前橋台地の北部に位置する。1976年から1977年にかけて、関越自動車道建設に伴って県教委が発掘調査した。主な遺構は、古墳時代の竪穴住居20、奈良・平安時代の竪穴住居260、平安時代から中世の井戸22、溝16、年代の不明な掘立柱建物5、中世の城郭に伴う堀の一部などである。これらのなかで注目されるのは、奈良・平安時代の竪穴住居である。国府や国分寺が立地する古代上野の政治的な中枢部に近く、住居数が7世紀後半から急激に増加し、その後11世紀にかけて継続的に営まれるという、この地域における集落の変遷過程を特徴的に示している。また、これらの竪穴住居の多くは互いに重複しているため、これによる時間差を利用して、出土した土師器と須恵器を年代順に並べる編年が試みられている。出土遺物は県埋文センターに保管されている。〈坂口一〉

[文献]
◇『中尾遺跡』 県埋文事業団 1983・1984
◇坂口 一・三浦京子「奈良・平安時代の土器の編年」『群馬県史研究』24 1986

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