中遺跡(なかいせき)

  烏川と鏑川の合流点付近の沖積地に立地し、藤岡市中字社宮司を中心とする中I遺跡と、同字中西にある中II遺跡がある。1977年に上越新幹線建設に伴って県教委が発掘調査した。中I遺跡では、As-Bを挟み下層で平安時代(10世紀後半から12世紀初)の住居7、上層で掘立柱建物状遺構15、土坑26、井戸1、溝状遺構2を調査した。また、1区C-8層からは、小片ながら奈良三彩壷の蓋が出土している。奈良三彩の出土は官衙や寺院がほとんどであり、本遺跡にも奈良三彩を入手可能な勢力があったことをうかがわせ注目される。中II遺跡では、掘立柱建物状遺構2、墓2、溝状遺構3を調査している。3号溝は、自然流路の可能性もあるが、7世紀後半から8世紀の多数の土器を出土している。大多数が坏類であり、接合するものもあるため、故意に投棄された可能性も指摘されている。出土遺物は県埋文センターに保管されている。〈石田真〉

[文献]
◇『森遺跡 中I遺跡 中II遺跡』 県埋文事業団 1983

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