| 長井坂城跡遺跡(ながいざかじょうあといせき) |
| 利根郡昭和村川額字原にあり、昭和村最南端の支谷南寄りの高台に立地する。標高は480メートル前後ある。長井坂城は、現在本丸と二の丸、三の丸の間を旧沼田街道が走って両者を分断しているため、街道部分は原形をとどめていないが、他の部分は比較的良く残っている。街道で分断された本丸部分は勢多郡赤城村に属し、二の丸、三の丸部分が昭和村に属している。1983年に関越自動車道建設に伴って昭和村教委が、城全体から見れば北側部分に当たる565平方メートルを発掘調査した。旧石器時代の遺物と長井坂城に関連する遺構が見つかった。旧石器時代の遺物は、As-Sr層上面、AT層直下、Hr-MP層とHr-HP層の間などで出土したが、AT層直下の遺物が多数を占める。主な出土遺物には、ナイフ形石器、ピエスエスキーユ、縦長剥片などがある。長井坂城に関連するものとして、三の丸北端の1段下の平地南側を1周する形でめぐらされた平底の空堀や、この堀によって仕切られた帯曲輪、飛礫と考えられる集石、3カ所の堀切などが見つかっている。出土遺物は昭和村教委に保管されている。〈黒岩文夫〉 |
| [文献] ◇『中棚遺跡 長井坂城』 昭和村教委 1985 |