近戸古墳群(ちかとこふんぐん)

  勢多郡粕川村深津字近戸にある。粕川村のほぼ中央部の丘陵性台地上に立地する。弥生時代後期から古墳時代後期の集落と古墳時代後期の群集墳からなる遺跡である。1986年に土地改良事業に伴って粕川村教委が発掘調査した。調査された遺構は、古墳時代後期前半の竪穴住居6と古墳4である。竪穴住居の埋土中には、いずれもHr-FAが確認された。調査された古墳は、1基は横穴式石室を埋葬施設とする後期後半の古墳で、ほかの3基は竪穴状石室を埋葬施設とするものである。2号墳の石室内部は赤色塗彩が施されていた。また、4号古墳は、『上毛古墳綜覧』粕川村65号古墳にあたり、庚申塚古墳とよばれている円墳で、墳丘には葺石が葺かれ、墳丘裾部は円筒埴輪で囲まれている。埋葬施設は竪穴式の小石槨で、小口両端部に凝灰岩の切石を用いている。明治10(1877)年に盗掘されたという記録が近戸神社にあり、社宝として三鈴杏葉1個が残されている。発掘調査では、周堀上面で三鈴杏葉1個が出土した。また、周堀と接した長方形の土坑内から円筒埴輪がまとまって出土した。出土遺物は粕川村出土文化財管理センターに保管されている。〈小島純一〉

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