高鳥井遺跡(たかとりいいせき)

  甘楽郡妙義町下高田字高鳥井にあり、鏑川の支流である高田川の右岸に形成された標高192メートルの段丘上に立地する。町の東部地区にあたり妙義東部遺跡群に含まれる。1988年に土地改良事業に伴って妙義町教委が発掘調査した。縄文時代から平安時代までの複合遺跡である。主な遺構は各時代の竪穴住居や平安時代と考えられる製鉄遺構などである。滑石製品の工房とされる古墳時代の竪穴住居があり、滑石製品の製作工程順を示す遺物が多量に出土した。製作されていた製品は、勾玉、管玉、臼玉、棗玉、剣形模造品の5種類である。またほかの竪穴住居の埋土中からではあるが、子持勾玉の未成品も出土している。鏑川水系の高田川流域では、富岡市の下丹生を中心に複数の滑石工房遺跡が確認されており、本遺跡もこの一群に含まれると思われる。平安時代と考えられる製鉄遺構は、浅い皿状の断面形で、鉄滓が多量に出土しており、また碗形滓が数点混入していることなどから、小鍛冶と考えられる。出土遺物は妙義町教委に保管されている。〈諸田康成〉

[文献]
◇『妙義東部遺跡群』II 妙義町教委 1989

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