多比良平野遺跡(たいらひらのいせき)

  多野郡吉井町多比良字平野にあり、多野山地に源を発する土合川がつくった谷あいの、小さな丘陵上に立地する。1989年に上信越自動車道建設に伴って県埋文事業団が発掘調査した。竪穴住居1、土坑4、溝6が見つかった。竪穴住居は10世紀中葉のものと考えられる。この竪穴住居の覆土上層から中層にかけて、灰釉陶器の碗、羽釜、須恵器碗などの遺物が多数出土した。このことから、竪穴住居が使われなくなり窪地状に埋まっていく段階で、「土器捨て場」となった可能性が考えられている。そのほかの土坑や溝については、時代を特定することができなかった。出土遺物は県埋文センターに保管されている。〈岩崎琢郎〉

[文献]
◇『多比良平野遺跡・白石根岸遺跡』 県埋文事業団

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