| 下田遺跡(しもだいせき) |
| 太田市牛沢町にあり、蛇川と石田川の合流点の東方、石田川左岸の台地上に立地する。1995年に送電線鉄塔建設に伴って太田市教委が発掘調査した。竪穴式住居8棟が見つかった。古墳時代前期3、古墳時代後期3、時期不明2である。古墳時代後期の竪穴住居のうち、2棟は竈をもち、柱穴は見つからなかった。梯子穴をもち、壁周溝内に土留め用と推定される小穴が並んでいる竪穴住居があり、竈の袖内部から、竈を補強するために使用した長胴甕が出土した。古墳時代前期の竪穴住居は柱穴をもち、うち1棟には炉があり、梯子穴も見つかった。ほかの1棟は中央部のみが貼床の構造である。もう1棟の竪穴住居の貯蔵穴内から、ほぼ完形の舟形土製品が出土した。川舟を模したものとみられ、本遺跡の約1.3キロメートル北西の聖川左岸にある米沢中遺跡から類品が出土しているが、全国的に見ても出土例の少ない貴重な資料である。農耕祭祀に関係したもの、あるいは河川沿いであることから水上交通に伴う祭祀に用いられたものと考えられる。出土遺物は太田市教委に保管されている。〈糸井雅之〉 |