| 下川田平井遺跡(しもかわだひらいいせき) |
| 沼田市下川田町字平井、字五反田にあり、利根川上流部右岸の河岸段丘上に立地する。1989年に沼田バイパス建設に伴って県埋文事業団が発掘調査した。調査範囲は、1万9510平方メートルで弥生時代後期から古墳時代前期、中期、平安時代の竪穴住居と古墳時代後期初頭と平安時代の水田などが見つかった複合遺跡である。特に水田は、利根・沼田地方で初めての水田遺構として注目を集めた。竪穴住居は、弥生時代後期から古墳時代前期初頭14、古墳時代中期1、平安時代は9世紀中ごろから10世紀前半にかけての13棟が見つかった。水田は、利根川の支流である平沢川が利根川と合流する部分の平坦地に立地し、古墳時代後期初頭のHr-FPと平安時代の洪水層、As-Bで埋没した3面がある。古墳時代の水田は、現在の水田と同様に大区画を1メートルほどの段で区切る。小区画は整然とした平野部の水田に比べて、傾斜に影響されるためか不整形で、面積も0.5平方メートル前後の小規模な区画が見られる一方、配水の末端では短冊状の、細長く面積も40平方メートルから49平方メートルとやや広い区画などもある。平安時代の水田は、As-Bとそれより以前の洪水層で埋没した水田の2面がある。水田の区画は、古墳時代の水田より広い。一部の田面からは牛蹄跡が見つかった。出土遺物は県埋文センターに保管されている。〈神谷佳明〉 |
| [文献] ◇『下川田下原遺跡・下川田平井遺跡』 県埋文事業団 1993 |