上野井遺跡(かみのいいせき)

  新田郡新田町村田字上野井、字柳原にある。大間々扇状地扇端部の洪積台地に立地し、赤城沼の湧水池の周辺に広がる。分布調査では、少量の縄文期の遺物、奈良・平安期の土師器、須恵器、瓦類の遺物が採取された。1986年に新田町教委が遺跡の南西部を発掘調査し、古墳時代末から奈良時代の竪穴住居10、中世の館が見つかった。本遺跡の特徴は、奈良時代の瓦出土地点、中世の館の二つにある。前者は、赤城沼の北東方の100メートルほどの地点で、平瓦や丸瓦、上野国分寺式の偏行唐草文軒平瓦、瓦塔などが見つかっている。薮塚本町の台之原遺跡と同様に小規模な寺院と推測される。中世の館の調査では、土塁、堀、井戸、陶磁器などが見つかった。館の全体像は未確認であるが、年代は14世紀から16世紀であり、岩松氏の一族、頼兼を祖とする村田氏の居館と推測される。出土遺物は新田町教委に保管されている。〈須田茂〉

[文献]
◇『新田町誌』資料編 1987

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