上西根遺跡(かみにしねいせき)

  伊勢崎市鹿島町にあり、粕川の左岸台地上に立地する。1983年から1984年にかけて、土地改良事業に伴って伊勢崎市教委が発掘調査した。道路と水路敷部分の調査で、調査面積は3200平方メートルである。古墳時代前期から近世までの複合遺跡で、竪穴住居26、方形周溝墓5、石槨1、溝15、井戸3、円形遺構4、方形遺構2が調査された。竪穴住居は古墳時代前期が1、古墳時代後期が24、奈良時代が1で、古墳時代後期を中心とした集落であることが分かる。集落に近接する方形周溝墓群は古墳時代前期のものと考えられ、集落と墓域との関係が明瞭に把握されている。石槨は1.85メートル×0.35メートルと小規模のもので、盛土や周堀は見つけることができなかった。遺物は鎌と考えられる鉄片を出土したのみであるが、方形周溝墓群と近接した位置にあり、時期的にもあまり差がないものと考えられる。こうした2種の埋葬形態がほぼ同時に存在していたことの意味が注目される。井戸には素掘りのものと石組みのものがあるが、板碑、内耳堝、陶器碗などの出土が認められることから、中世から近世期のものと考えられる。出土遺物は伊勢崎市教委に保管されている。〈須長泰一〉

[文献]
◇『上西根遺跡』 伊勢崎市教委 1985

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