上新田遺跡(かみしんでんいせき)

  新田郡尾島町世良田にあり、大間々扇状地末端の台地上に立地する。1976年に鉄塔建設工事に伴って東京電力が1260平方メートルの範囲を発掘調査した。遺構は中世の新田館に伴う堀の一部や掘立柱建物4、井戸23、竪穴状遺構、柵列、土坑、火葬跡などである。堀は館の北域を区切るもので、幅約6メートルの規模を持っている。掘立柱建物はいずれも規模が大きく、柱を埋め込む部分に石を据え付けている。井戸はいずれも素掘りであるが、中から漆器の椀、鉄鍋、鉄鍬、柄付き鉄斧などが出土している。そのほか、カワラケ、舶来陶磁器、古銭なども出土している。新田館(現総持寺)は西側の早川を利用した2町四方の規模を持つ総領家級の館であり、居住者は新田義重説、世良田頼氏説、新田義貞説がある。出土遺物の大部分は個人が保管している。〈須永光一〉

[文献]
◇『西田・谷津・中道・上新田・今井遺跡』 東京電力 1988
◇『新田館跡』 尾島町教委 1997

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