上大塚道下B遺跡(かみおおつかみちしたBいせき)

  藤岡市街地の西方約3キロメートルの藤岡市上大塚字道下にある。鮎川右岸の河岸段丘上に立地し、標高は約99メートルである。1994年に都市計画道路改良工事に伴って藤岡市教委が発掘調査した。調査範囲は1000平方メートルで、古墳時代から平安時代の遺構が確認された。古墳時代後期の竪穴住居3と祭祀跡、平安時代の竪穴住居1、平安時代およびそれ以降の溝状遺構、土坑、柱穴などである。注目されるのは、祭祀跡とされる遺構である。台地末端部に入り込む谷状の微地形底面にあり、土器集中個所とその範囲内で確認された地床炉および隣接する集石遺構で構成される。土器集中個所は長さ約5メートル、幅約2メートルの範囲のなかに、7地点が隣接しあいながら坏、高坏、盤、甕、壷などが約300個体が出土している。滑石製模造品は、加工痕のある小砕片が周辺から約10点確認されているが、いずれも土器の中からの出土ではない。集石遺構は土器集中個所の南側、約1メートル離れたところに直径1メートルほどの円形の範囲で見いだされた。約200個の礫により構成されるが、片岩類が主で若干の緑色岩類が含まれている。礫の中には加工痕のあるものが多数含まれている。集石遺構のわきからは滑石製紡錘車が1点出土している。地床炉は土器の集中する地点の間にあり、直径約50センチメートルの円形の炉3カ所が集中する。祭祀跡が確認された谷状微地形の台地際で、祭祀跡と同時期の竪穴住居が2棟確認されている。出土遺物は藤岡市教委に保管されている。〈中島誠〉

[文献]
◇『年報』11 藤岡市教委 1996

戻る