上遺跡(かみいせき)

  太田市下小林字上にあり、金山の南東約3キロメートルの低台地上に立地する。1978年に太田バイパス建設に伴って県埋文事業団が発掘調査した。縄文時代では、前期の竪穴住居1棟、中期から後期にかけての埋甕と土坑、古墳時代では前期の竪穴住居3棟が調査された。縄文時代の土坑から出土した孔の空く棒状土製品は「犬笛」と推測されている。古墳時代前期の竪穴住居からは南関東系の土器を主体に、茨城県に分布する弥生時代後期の十王台式土器とこれに伴う紡錘車が出土している。本県における古墳時代前期の代表とされる石田川式とは異なる土器の存在と、弥生時代末期に東日本一帯で始まる地域間交流のあり方を如実に示す例として注目される。出土遺物は県埋文センターに保管されている。〈大木紳一郎〉

[文献]
◇『庚塚・上・雷遺跡』 県埋文事業団 1980

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