片並木遺跡(かたなみきいせき)

  勢多郡宮城村苗ヶ島字片並木にある。西に神沢川、東にその支流の窪地を控えた舌状台地の先端部東斜面に位置している。標高は約340メートルである。1961年に2回にわたって群馬大学が発掘調査した。平安時代の製鉄炉および作業場1、竪穴住居1が見つかった。いずれの遺構も出土遺物から9世紀代と推定される。製鉄炉は、石組構造であった可能性が指摘されている。炉の前面の長方形の掘り込みからは、破砕された鉄滓が多く出土しており、炉で精錬された鉄塊を取り出す作業場とみられる。本遺跡は、当該地方で初めて調査報告された製鉄関連遺跡であること、製鉄炉の構造を類推できる調査がなされたことなど、以後の県内製鉄関連遺構調査の先駆けとなった。出土遺物は群馬大学に保管されている。〈追川佳子〉

[文献]
◇「片並木遺跡」『群馬県宮城村村誌』 研究篇3 1969

戻る