| 粕川山之神遺跡(かすかわやまのかみいせき) |
| 新田郡尾島町粕川にあり、木崎台地の南西部に立地する。1993年から1995年にかけて国道354号バイパス改良工事、1992年と1994年には集合住宅建設に伴って尾島町教委が発掘調査した。西側の低地との比高は2メートルから3メートルで、東側は太田市との行政境となっている小河川を伴う谷地となる。南側には石田川が東に向かって流れている。現在は幅400メートルほどの平坦地であるが、発掘調査により埋没谷が2カ所発見され、古墳時代以前は三つの台地から成り立っていたことが分かった。主な遺構は、縄文時代後期の土坑4、弥生時代後期の竪穴住居1、古墳時代後期の竪穴住居65、中世から近世の掘立柱建物1、溝19、井戸13、土坑303などである。縄文時代の遺構は土坑4基のみであるが、そのうち3基は袋状土坑であり、縄文時代後期前半の堀之内式の深鉢土器が出土している。縄文時代後期を中心とした土器が多数出土していることから、調査区域外に集落が存在する可能性がある。弥生時代の竪穴住居は長辺2.9メートル、短辺2.4メートルの小型の長方形で、中央やや東よりに地床炉がある。少量の土器片のみであるが、後期の遺物が出土している。この時期の遺跡が少ない東毛地域では貴重な遺構である。出土遺物は尾島町教委に保管されている。〈須永光一〉 |
| [文献] ◇『粕川山之神遺跡』 尾島町教委 1993・1995・1997 |