秋塚古墳群(あきづかこふんぐん)

  沼田市秋塚町字前原にあり、薄根川右岸の狭小な段丘から丘陵傾斜地にかけて立地する。20基ほどの古墳時代後期の古墳が東西300メートル、南北300メートルの範囲に分布する。1990年から1993年にかけて、土地改良事業に伴って沼田市教委が11基の古墳と3カ所の古墳痕跡を発掘調査した。いずれもHr-FP上に築造された墳丘直径10メートル前後の円墳である。墳丘下部には葺石が残っていて、その周囲に幅1メートル前後のテラスがめぐる。石室入口部分を除いて、周囲には浅い周堀がある。埋葬施設は自然石使用の両袖型横穴式石室で、最も石室の残りの良い12号墳で全長5.03メートル、玄室長2.98メートル、同幅1.84メートル、同高さ1.58メートル。玄室には基底に扁平な石が敷かれ、その上に玉砂利を敷き詰めて床面としていた。羨道部分には、両端にやや大ぶりの河原石を小口状に積み上げ、その内側に小礫をつめて閉じていた。縦長の石材を門柱状に据えた羨門や玄門の構造を持つ古墳もある。遺物は、玄室床面から副葬品として直刀、刀子、鉄鏃などの武器類のほか、勾玉、切子玉、管玉、ガラス玉や金銅製耳環などの装身具、轡、鐙の馬具類が出土した。また、石室外からは、須恵器、土師器の土器類のほかに帯金具が出土したが、埴輪類は一切見つからなかった。出土遺物の中では、鉄地金の上に線状文様を刻み銀を埋め込んだ銀象嵌の鞘尻金具と鍔のほか、一部に鍍金の残る青銅製の巡方が注目される。出土遺物は沼田市教委に保管されている。〈小池雅典〉

[文献]
◇『秋塚古墳群』I〜III 沼田市教委 1991・1992・1994
◇『沼田市史』 資料編1 1995

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