事業団の発掘と整理
調査研究員のイチ推し

04 鳥飾りの縄文土器

縄文時代中期末 清里(きよさと)陣場(じんば)遺跡(前橋市池端町・北群馬郡吉岡町陣場)

桜岡正信
私のイチ推しは、1979年に前橋市清里町の清里陣場遺跡で出土した、鳥のような飾りを付けた縄文土器です。
上半部の1/2ほどしか出土していませんが、胴部中央が強く括れた形の深鉢で、表面には大きな渦巻状の文様が横並びに沈線と縄文で飾られています。口縁は4つの突起がつく波状口縁で、その一か所にとても目立つ飾りが付けられています。丸い目と鋭いくちばしのような表現がされ、鳥を象ったように見えます。頭と見られる部分の後には、三又の突帯が付けられていた痕跡があるので、頭部に飾り羽のあるコサギのような水鳥を表現したのかもしれません。縄文時代前期後葉や中期中葉には動物を象った立体的な文様も見られますが、中期末(4,000年前)の例はとても珍しいものです。

【群馬県埋蔵文化財調査センター発掘情報館 収蔵展示室】