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発掘調査の最新情報

石川原(いしかわら)遺跡

平成29年5月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町川原湯地内
調査期間
平成29年4月1日~平成29年12月31日
調査原因
八ツ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
縄文・平安・中世・近世
遺跡の内容
石川原遺跡の5月の調査は、調査区の6区で天明3年(1783)の浅間山噴火に伴う約2~3mの泥流層(天明泥流)で被災した家屋(15号建物・写真1)の調査を行いました。この家屋はやや小さいながら土間や馬屋、囲炉裏(いろり)や竈(かまど)などの施設がよく揃っており、建築材や鉄鍋、茶碗など、当時の生活様相を知ることのできる資料も見つかりました。また、この家屋の東側で石組の排水路も見つかっています。
調査区北側の4区では平安時代の竪穴住居(4棟)や土坑を調査しました。これらの竪穴住居は東側にカマドを持ち、このうち1棟(39号住居・写真2)からはカマドを作り替えた痕跡が見つかりました。
調査区の7区では縄文時代後期後半期(今から約3,500年前)の配石遺構の調査を継続しておこなっています。
連絡先
石川原遺跡調査事務所 090-5490-1699
写真1 天明泥で被災した家屋検出作業(東から)
写真2 平安時代の竪穴住居検出作業(南から)