| 「平成15年度 公開考古学講座」のご報告 |
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今回の公開考古学講座では、京都大学大学院理学研究科教授の西田利貞先生に、「チンパンジー学への招待−人間性の起源を探る−」と題して講演していただきました。これまでの考古学講座とは違った分野の講座でしたが、400人ほどの参加を頂きました。 西田先生は、1956年からアフリカのタンザニアをフィールドにして、野生チンパンジーの行動や社会を明らかにするための研究を続けています。その研究成果は、『チンパンジーおもしろ観察記』『動物の「食」に学ぶ』『人間性はどこから来たか』などにわかりやすく解説されています。 講演では、チンパンジーがアリ釣りなどの道具を使う様子や、サルなどを捕まえ肉食をする様子などが映像で紹介され、チンパンジーの生態がわかりやすく解説されました。また、チンパンジーが個体どうし複雑な関係をもっていることや、地域によって行動などに違いがあり、地域で異なった文化を持っていることもわかりました。こうした事例は、これまでヒト独自のものと考えられてきた要素が、次々に突き崩されてきたことを意味していますが、これは生物学的にみてゴリラとチンパンジーの関係よりも、ヒトとチンパンジーがより近い位置関係にあるという最近の研究と一致しているようです。 このもっともヒトに近いチンパンジーの行動学や社会学的研究の成果は、考古学研究、特に旧石器時代のヒトがどのような生活をしていたのかを知るための、重要な手がかりとなるということがよく理解できた講演でした。 |
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