道原遺跡現地説明会を終えて
  平成16年11月21日(日)に、太田市只上町にある道原遺跡の現地説明会を開催いたしました。当日は、天気に恵まれ、群馬県内外合わせて500名以上の見学者にご来跡いただきました。特に、地元の太田市にお住まいになる方が、約300名もご来跡いただきましたことは、主催者としてありがたく思いました。
  今回の現地説明会は、見学される方々に、地域の歴史と埋蔵文化財発掘調査を理解していただくために、わかりやすい説明を心がけました。見学会場では、縄文時代の縄文土器集中部、古墳時代前期(4世紀後半)の方形周溝墓、古墳時代終末期(7世紀代)の古墳(円墳)、中世の五輪塔、近世の墓、掘立柱建物、近世屋敷跡の礎石などを見ていただきました。また、展示会場では、縄文時代前期から後期(約6,000 〜約3,500年前)にかけての土器、古墳時代前期(約1,650年前)のS字状口縁台付甕、近世(約200年前)のかわらけ・「元文一分金(げんぶんいちぶきん)」などの出土遺物、発掘調査の成果のパネルを展示いたしました。
  群馬県では、弥生時代中期頃から稲作を中心とする農耕社会になりますが、これまでに太田市只上地区では、古墳時代前期(4世紀代)の集落がほとんど発見されていませんでした。今回の発掘調査で、古墳時代前期(4世紀後半)の方形周溝墓と古墳時代終末期(7世紀代)の古墳が確認されました。方形周溝墓や古墳は、お墓ではありますが、その時代を生きた人々の記念碑ではなかったのかと思います。方形周溝墓や古墳があるということは、それをつくった人々がいたことになります。そして、その人々が暮らした集落があり、人々の生活を支えるための生産域があったことが考えられます。これらのことから、只上地区では矢場川沿いに、比較的古い段階から、耕地開発が行われてきたことがわかってまいりました。道原遺跡は、現在も発掘調査中でありますので、今後、新たな発見がありましたら、皆様にお知らせできればと考えております。
  最後に、現地説明会では、地元の皆様、太田市教育委員会、群馬県教育委員会、日本道路公団東京建設局高崎工事事務所をはじめとする多くの皆様のご協力をいただきました。心から感謝申し上げます。。