(かんのんづかこふん)
−高崎市八幡町・古墳時代−
 国道18号線を高崎から安中に向けて向かうと板鼻あたりで、右手に丘陵が迫ってきます。この丘陵の南端部の谷の中に観音塚古墳があります。古墳県群馬を代表する古墳の一つです。6世紀のおわりころに作られたのではないかと考えられています。碓氷川流域で最後に作られた前方後円墳です。古墳の大きさは墳丘の長さが約105m、前方部の幅が約105m、後円部の直径が約70mと前方部が大きく広がった形をしています。昭和20年に防空壕を作るときに発見された横穴式石室からは、多くの銅鏡、銅製容器、武器、馬具などの副葬品が見つかりました。古墳は国指定の史跡に、副葬品は国の重要文化財に指定されています。

■ 見学案内
 公共交通機関で行くときは、JR高崎駅から市内循環バス「ぐるりん」西循環線右回りで30分の「八幡中学校前」から徒歩10分。あるいはJR信越線群馬八幡駅から徒歩25分。
 車で行くときは、県道10号前橋安中富岡線沿いに資料館の案内板があります。古墳周辺には駐車場がないので、資料館の駐車場に車をおいて行く方がよいでしょう。資料館からは徒歩3分です。周辺には平塚古墳、二子塚古墳もありますのであわせて見学できます。石室内部に入れますので、懐中電灯を持っていくとよいでしょう。忘れたときには資料館でも貸し出してくれます。

■ ここがポイント
 ○群馬の石舞台  このようにこの古墳のことを言う人もいます。石室の大きさや使われている石の大きさが奈良県の石舞台古墳と比べられるからです。とても大きな石をたくさん使って石室は作られています。ぜひ石室の中に立ってみてください。その大きさに驚かれることでしょう。この石がとれるのは14、5キロメートル上流です。ヤマト朝廷の支配が強くなるこの時代に、群馬にはこんな大きな石をそんなに遠くから運んでこられる力を持った人がいたようです。
 ○計算された形? この古墳の大きさに注目すると、35という数字の倍数になっています。当時の長さの単位で朝鮮半島から伝わってきた「高麗尺(こまじゃく)」の1尺はおよそ35センチメートル。実は石室にもこの単位が見えてきます。もしかするとこの古墳は「高麗尺」を使って作られているのかも知れません。

■ もっと知りたい!
 高崎市観音塚考古資料館が古墳の近くにあります。
 ここを訪ねると観音塚古墳出土の遺物や詳しい解説を見ることが出来ます。
 電話   027-343-2256
 開館時間 9:00〜16:00
 休館日  月曜日(月曜が祝日の時はその翌日)
      祝日の翌日
      年末年始(12月28日〜1月4日)

 『群馬県史』資料編3には、この古墳についても詳しいことが書かれています。
 高崎市教育委員会編の『古代東国と東アジア』という資料館開館記念の国際シンポジウム記録には、観音山古墳と比較されながら詳しく載っています。
<長沼 孝則>