(あかぼりちゃうすやまこふん)
−佐波郡赤堀町今井・古墳時代−
(群馬県立歴史博物館提供)

 1929年(昭和4)に帝室博物館(今の東京国立博物館)によって調査された古墳です。古墳の研究史上、全国的にも大きな意義を持つ古墳でもあり、一見の価値があります。
 この古墳に建てならべられた建物の埴輪は、墳丘上での祭祀のようすを考える好資料です。同時に、被葬者の屋敷の配置をうかがうこともできる点もふくめて、全国的にも例のない貴重なものです。


■ 見学案内
JR両毛線国定駅から車で約20分
 赤堀茶臼山古墳の西には、桂川をはさんで国指定史跡の大室古墳群があります。前二子・中二子・後二子の3基の前方後円墳をはじめとする古墳群は、大室公園として整備されており、古墳時代さながらの景観を楽しむことができます。
 なお、赤堀茶臼山古墳が立地する多田山丘陵上の北の端には、唐三彩の陶枕が出土して注目された今井三騎堂遺跡があります。

■ ここがポイント
 赤堀茶臼山古墳は、帆立貝式の古墳で、墳丘長62.1m、前方部が長さ18mと短く低いのが特徴です。後円部には2基の木炭槨があって、神獣鏡(しんじゅうきょう)や内行花文鏡(ないこうかもんきょう)、短甲をはじめとする副葬品が出土しました。
 後円部上から出土したさまざまな形象埴輪からは、古墳時代の豪族の姿が見えてきます。
 特に、8棟の家形埴輪は、母屋や倉庫、囲いなどを「コ」の字に並べていたようです。研究者によっていろいろな配置案が示されていますが、いずれにしても古墳時代の豪族(被葬者)の屋敷の姿を考える上で重要な資料となります。豪族の居館跡と考えられる、群馬町・三ツ寺T遺跡などと比べて考えてみてください。

■ もっと知りたい!
2つの粘土槨の副葬品は以下の通りです。
1号槨:神獣鏡、石製刀子(21)、石製勾玉(1)、臼玉(25)、鎧(短甲)、鉄鏃、斧頭(4)、鉾身・石突、刀剣身
2号槨: 内行花文鏡、刀身
 〈春山 秀幸〉